設定はよくあるのにこんな映画観たことないよ・・・
シェイプ・オブ・ウォーター1

スポンサードリンク


今作は第90回アカデミー賞で作品賞、監督賞、作曲賞、美術賞の4部門を受賞しました。
監督は「パンズラビリンス」、「パシフィックリム」で有名なギレルモ・デル・トロ監督です。

タイトルの「シェイプ・オブ・ウォーター」の意味は水の形・・
なかなか意味深なタイトルですね。


感想において若干のネタバレが含まれていますので
まだ観ていない方は注意してください!


目次
●映画説明
●あらすじ
●感想
●おすすめ度

●映画説明

原題:The Shape of Water
制作年:2017年
監督:ギレルモ・デル・トロ
主要キャスト:
サリー・ホーキンス
マイケル・シャノン
リチャード・ジェンキンス
ダグ・ジョーンズ
マイケル・スタールバーグ
オクタヴィア・スペンサー

予告動画


●あらすじ


1962年、アメリカ。政府の極秘研究所で清掃員として働くイライザはある日、施設に運び込まれた不思議な生きものを清掃の合間に盗み見てしまう。“彼”の奇妙だが、どこか魅惑的な姿に心を奪われた彼女は、周囲の目を盗んで会いに行くようになる。幼い頃のトラウマからイライザは声が出せないが、“彼”とのコミュニケーションに言葉は必要なかった。次第に二人は心を通わせ始めるが、イライザは間もなく“彼”が実験の犠牲になることを知ってしまう。“彼”を救うため、彼女は国を相手に立ち上がるのだが——。
引用元:映画『シェイプ・オブ・ウォーター』オフィシャルサイト


●感想

この作品、すごくロマンチックな異種間の恋を描いた物語で、童話の「人魚姫」や「美女と野獣」などの作品を思わせます。

そして出てくる半魚人自体の設定は「E.T」や「ニューヨーク東8番街の奇跡」などの人類とは違った生き物だけれども友好的でそして奇跡と思わせる能力で人間を助けてくれたりするよくある設定になっています。

しかし、観てみるとよくある設定の映画なんて微塵も感じさせません。

なにが違うかというと、主人公イライザは普通の女性で特に見た目に華はなく、作品始まって割とすぐに彼女の自慰描写が差し込まれたりしてなんとも言えない気持ちにさせられます。

そして主人公イライザは孤児で生まれてすぐ声が出せなかったり、周りの友人たちはゲイの男性ジャイルズや当時の年代的に迫害されていたであろうアフリカ系黒人ゼルダであったり社会的地位が低い人たちになっているのです。

こういった黒人やゲイに対する明白な迫害描写があったり、この映画での悪役で社会的地位の高い人物であるストリックランドは半魚人が施設からいなくなった際、施設内の人物に尋問する場面があるのですがイライザやゼルダに尋問する際、社会的地位の低いこんなやつらが自分を出し抜けるわけがないと見下したりする場面があったりします。

つまりこの作品にはよくある異形種とのロマンチックな恋物語に普通のパッとしない人物と半魚人の恋や、社会的地位の低い人たちへの差別といった社会問題も表すなど、今までになかった組み合わせの設定が組み込まれているんです。

そしてこれらはただ組み合わせているわけではなく、この物語の本質的な部分を表すのに大きく作用しているんです。

この物語の本質の部分についてはぜひ実際にこの映画を観て感じ取って欲しいです。

そして物語とは別に視覚、聴覚的な部分ではメルヘン的で綺麗なBGMのなか水の中に浮いている人や物の色合いなどの美しい描写などに感動させられました。
その映像部分だけでも観るべき価値はあると思います。

●おすすめ度

★★★星5個中3個です。

正直この作品は観る人を選ぶ作品だと思います。
ストーリー自体が、人によっては微妙に感じたり拒否感を感じたりするかもしれません。

そして、暴力、性描写等で販売されているDVD、Blu-rayはR18、レンタル版でもR15となっており誰でも気軽に見れる作品ではないんです。

なので今回は★3つにしました。
個人的には好きな映画なんですけど、人に気軽に薦められるかは別ですよね。



  スポンサードリンク            スポンサードリンク